今、広島にいる。
一年前の大震災の時は事務所で4,5人で打合せをしていた――。
「お、地震だ」
「結構すごいぞ」
………。
「逃げる?」
「逃げよう!!」
ダ―――……
スリッパのまま道路に飛出した。
上を見ると電柱が揺れ、19階建のマンションまでもグラグラ揺れている。
壊れないのはわかっているが、こんなのみるととても住めない。
夕方家に帰ると、妻の友達が来ていた。
神田から歩いてきたとの事だった。
夜、テレビをみていて、「原発だけはよけいだ」と感じた。
なんとも言えない気持ちがよみがえってきた。
和辻哲郎は「風土」の”第二章モンスーン”の中でこう述べている――。
”人間はおのれの生の力をもってその生の根源たる力(生をもたらす湿潤)に対抗することはできぬ。
忍従はここ(モンスーン地帯)では生への忍従である。”
私は東北人である。
この一年間「受け入れることも拒否することもせず、先祖と子孫のことを思い
ただもくもくと日常を送り、時が過ぎる」ではなかったかと思う。
もう一度。
「原発だけはよけいだ」
追
GA JAPAN 114 で内藤廣、隈研吾、二川幸夫の対談が載っていた。
対談自体は非常に違和感を覚えたが、その中で二川幸夫が「個人的にも被災地の写真なんて撮れないし、今回初めて公の場で3.11についてコメントしている……。」には、非常に共感を覚えた。
明日は出雲大社と、槇文彦の島根県立古代出雲歴史博物館をみる。
ちょっとたのしみだ。
:tanno: